紀元前(タガ王朝時代)にこんなに大きな石を切り出して建物の構造に使っていたなんて古代のロマンを感じる。
なんでも、テニアンにある巨大遺跡の石はここから切り出したんだそうだ。
ここロタ島には、この他にもジャングルの中に古代の石切場の跡があって、四角い石が数多く残っている。
何人も乗れる丸く切り出された大きな石はロタのミステリーの一つだろう。
ロタ島北東部のジャングルロードを四駆で草をかき分けて進むと行き止まりになった。
加藤さん(ココナッツビレッジの副支配人)について細いジャングルの曲がりくねった急坂を7~8分も下っていくと暗い洞窟の入り口にたどり着いた。
洞窟の中には人・鳥・亀・魚のような絵やなにやら記号みたいなものが白い壁に描かれている。
話によると紀元前千5百年前くらいの古代チャモロ人によるものらしい。
石仏のようなかっこうの鍾乳石が印象に残った。
太平洋岸のジャングルロードをガタガタとゆっくりドライブすると写真の大木に出会う。
この木はタオタオモナの樹と言われていて、滅多にお目にかかれない。
ロタ島には昔から「タオタオモナ」という精霊がいて、この精霊がロタ島に住む人々を病や災いから守ってくれるという伝説があるらしい。
樹齢500年もあろうかと言われるこの大木は、1本の木がこのようにふとくなったのではなく、ツタのような細い無数の木が束になっている不思議な大樹だ。
下に見える人と比較して欲しい・・・どれ程大きいか創造がつくだろう。
この場所は何度行ってもその大きさに圧倒される。
夜の11時ごろ、ロタ島の南部にあるソンソン村からソサンハニヤ湾の海岸線に沿って車を走らせた。
運転していたロタの住人・古市さんが「あっあれ!」と突然車を止めた。
前照灯に照らされたなにやら奇妙な黒い生き物が道路の真ん中にいる。
車を降りて近づくとそれはヤシガニの子供であった。
ヤシガニはココナッツの木に登り、その強烈なハサミでココナッツの実を割って中身を食べるのだそうだ。
陸上に住んでいながら立派なカニで、ゆでて食べると他のカニ同様大変美味しい。
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